Computer & RF Technology

RTLドングル用ダイプレクサーフィルタアンプ基板を作ってみる

RTLドングルダイレクトサンプリング用のダイプレクサーフィルタとアンプ試作の続きです。

T型のフィルタを上下に2つ並べています。アンプとスイッチは、SC-70(SOT-363)パッケージの6ピン0.65mmピッチの小型のものを使っています。このような部品は、携帯電話などちまたに溢れているのワイヤレス機器のおかげで、たくさん生産されているようです。品種も数多くあります。

バンドの切り替えはジャンパを差し替えることにより行います。外部から信号を入れて切り替えることもできます。電源は4-12V程度、内部ではvregを使って3.3Vで使用します。アンテナへのDC給電にも対応しています。

image

完成写真です。左から右へ信号が流れます。

image

さて、これの特性はどんなものでしょうか。以前作っていたVNAを持ち出してきて計測してみます。DUTにゲインがあるので、20dBのATTを入れています。基板は裸のままですし、ソフトウェアは作りかけで放置してますが、一応使えます。電源を接続して計測してみます。

image

計測結果です。まず、ローバンドです。S21のグラフは、シミュレーションにかなり近いと言えるかと思います。20dBのATTを通しておよそ+3dBなのでトータル23dBくらい。使ったチップの仕様によるとゲイン24dBですのでいいところです。

image

ハイバンドです。通過域のカーブがうねってますが、うねり具合もシミュレーション通りです。ゲインもほぼ変わりません。

image

スパンを広げて特性を見てみます。気になるFM放送帯は十分減衰できているようです。

image

ちなみにですが、上は一気に完成形を示しましたが、製作の過程では、段階的に作っています。

  • まずフィルタだけを作り、コネクタを付けて、VNAで特性を確認
  • Vregを載せて、テスタとオシロで電圧を確認
  • RF SWを載せて、切り替え動作と通過特性をVNAで確認
  • アンプを載せて、受信機とカウンタで発振が無いことを確認、そして特性をVNAで確認

このような試作では、段階を踏んで作業することは特に重要なことだと思います。

VNAでフィルタ特性を見ることができるのは便利です。自作VNAですので精度には限界がありますが、中身が分かっている分、限界もわかっていますし、より理解を深めることができるかと思います。

蛇足ですが、実は基板を作る前に万能基板で試作してみたのですが、発振が止まらず、まったく使い物になりませんでした。アンプは2GHzまで使える高性能なものなので、当然のことですがGNDがちゃんとしている必要があります。今回作った基板ではなんなく動作しました。このようなチップを使う場合には、ちゃんとした基板は欠かすことのできない重要な部品ということがわかります。

image

リファレンス

comments powered by Disqus