Computer & RF Technology

CentSDRのキットを頒布します

小型ワンボードSDR受信機「CentSDR」のキットを若干数ですが用意しました。頒布の案内をこちら(左のリンク)に掲載しましたので、ご希望の方は諸条件をご確認のうえ、お申し込みください。

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このブログで試作の様子を紹介してきたスタンドアロンSDR受信機CentSDRのキットです。主要な半導体、基板、CRとコネクタをセットにしたセミキットです。完成には、LCDやロータリエンコーダなどいくつか追加で部品を用意する必要があります(通販で購入可能です)。そして、ファームウェアの書き込みのためのアダプタの用意が必要です。詳細は掲載の資料をご覧ください。

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改めて少し解説です。

特徴

  • 手のひらサイズ、スタンドアロンのソフトウェア受信機(SDR)です。
  • 小型液晶(2.2インチ)に、周波数やモード、スペクトラムや波形などを表示します
  • すべての操作をロータリーエンコーダ一つで行います
  • PLLシンセサイザにより≈1Hzの周波数解像度で設定可能です
  • 広帯域構成により特性がフラットで回路がシンプルです
  • USB(CDC=シリアル)経由でコントロールが可能です

仕様

  • 基板:57.8mm x 87.3mm (コネクタ、スイッチを含まず)
  • 周波数:0.1 〜 50MHz
  • ディスプレイ:320x240ピクセル
  • 電源:USB 5V 100mA
  • 対応モード: LSB, USB, AM, (NFM)
  • USBインターフェース:CDC(シリアル)

構成

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動作原理

  1. クロックジェネレータチップSi5351AをI2Cで制御し、受信周波数の4倍のローカル信号を生成します
  2. 74LVC74によるJohnson Counterで2相クロックを得ます
  3. アナログスイッチSPDT二つを2相クロックで切り替え、I/QのIF信号を得ます
  4. 一次LPFでフィルタ後、TLV320AIC3204に入力します
  5. ΣΔ方式によるA/D変換で48kHzで16bit 2chのデジタル信号とします
  6. I2SでMCUに入力します
  7. 信号処理により復調を行います
  8. 復調されたオーディオ信号をI2SでTLV320AIC3204に出力します(全二重動作)
  9. TLV320AIC3204はD/A変換を行いアナログ信号を出力します(2ch)

ポイント

  • アナログスイッチをミキサに使うことで歪みが小さい
  • サンプリング周波数は48kHzですが、ΣΔ方式のADCであるため折り返し歪みが256fs=12.576MHz離れるため一次のLPFで十分に低減可能です
  • クリスタルは26MHzのVCTCXOを使用し温度補償タイプのため安定です。周波数微調整をMCUのDACで行いますのでHz以下の精度です
  • シングルクリスタルです。Si5351AでADC、MCU用のクロックも生成しています(8MHz)
  • アナログスイッチによるミキサのためLoの奇数倍の周波数にも感度があります。これが妨害となる場合には、入力にLPFが必要です(例えばFM放送など)
    一方これを積極的に利用してBPFを挿入しVHF帯の受信機として利用することも可能です

小型MCUの処理能力のおかげで、この程度のハードウェアでSDR受信機が構成できてしまうのは面白いことではないかと考えています。ソフトウェアは少々荒削りですが、改良の余地があるともいえますので、ぜひパッチを送って(またはgithubでpull requestして)ください。

キット頒布の準備を始めたのは数ヶ月も前なのですが、諸事情からご案内ができるようになるまで時間がかかってしまいました。

今回の頒布はWebでレポートを公開してくださる方を対象にしたいと思います(qiitaでもnoteでもgistでもなんでも結構です)。頒布のページからリンクさせていただたいと考えておりますので、ご理解ください。

それと若手を優待すべく学割も用意いたしました。

それではチャレンジをお待ちしております。

リンク

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